バケットシートにはフルバケと呼ばれる“フルバケットシート”と、セミバケと呼ばれる“セミバケットシート”の2種類がある。フルバケは、座面と背もたれが一体になっていて、骨組みがモノコック構造になっているタイプ。肩や膝のホールド性が高いのが特徴で、レースに使われているのもフルバケだ。いっぽうセミバケは、リクライニング機構を備えているバケットシートのことをいう。フルバケほどホールド性は高くないが、快適性も重視しているのが特徴だ。というわけで、サーキット走行をメインに考えるならフルバケ、街乗りでの快適性や使い勝手を重視するならセミバケをチョイスするのがベターだ。

バケットシートを装着するときに必要なのがシートレールだ。これはクルマとシートをつなぐための金具で前後のスライド機能が付いている。またシートの種類によって、シートの側面で固定するタイプ、シートの底面で固定する2種類にわかれる。シートの側面で固定するタイプはシートポジションを低くできるため、ほとんどのフルバケはこのタイプを採用している。またシートポジションの低さを重視していないセミバケでは、底面で固定するタイプを採用していることが多い。どちらもシートや車種によって専用設計になっているので、購入時には自分のクルマに適合するものを選ぼう。