子供の頃から憧れていた夢に向かって! By 川畑真人 [2006.10] TOP > web マガジン > コラム バックナンバー > 川畑真人
D1ドライバー・川畑 真人
子供の頃から憧れていた夢に向かって!
D1ドライバーのコラム第4回目は、TRUSTワークスS15のドライバーであり「そこはコースじゃな〜い!」というフレーズで有名な、川畑真人選手だ。普段は、GPスポーツのテストドライバー兼スタッフとして勤務している彼の、意外なドリフト歴をクローズアップしてみよう。
プロフィール
川畑 真人(かわばた まさと) 所属チーム:TRUST
生年月日:1977年10月15日生まれ 血液型:RH+O D1グランプリ初参戦:2002年第4戦
出身地:大阪府 職業:GPスポーツ勤務/ドライバー
D1グランプリ最高位: シリーズ5位(2005年)
※2006年10月現在
毎日ほんとにクルマ漬け!
 こんにちは、根っからのクルマ好き、D1ドライバーの川畑真人です! このコラムでは、これまでのボクのドリフト人生を公開していきますね。
 D1ドライバーって「とにかくクルマが好きで、毎日クルマ漬けの生活を送っているんでしょ」って思いますよね? ハイ、ボクの場合はまさにそのとおり! なんせ、普段は新潟にあるGPスポーツ&アンテナショップのギャラリーで、パーツ開発のテストドライバーやデモカーの整備、納車業務などをしていますからね。四六時中クルマと触れあっているわけですよ。
あ、そうそう。このあいだウチの店で買っていただいた中古車のRX-7を東京まで納車しにいったとき、お客さんが「えっ!? どうして川畑選手が?」って、驚いたみたいで“あぁ、こんな遠くの地にもボクを知ってくれているひとがいるんだなぁ”って。これって自己満足かもしれないけど、すごく嬉しかったんですよ。(笑) そんなサプライズがあるから、仕事は忙しいながらも楽しいですネ!

“頭の中”でドリフトをマスターした予備軍時代
“OPTION”は小学4年生のときから愛読してるんですよ。早熟でしょ?(笑) いまでもそうだけど、その頃のOPTIONも最高速やゼロヨンの話題が多くて、子供ながら走り屋の世界に憧れをつのらせていました。
 そして中学1年生のとき、店頭に並んでいるVIDEO OPTIONと出会い“イカ天”に出てブイブイいわせているドリ車を見て、ドリフトに憧れるようになったわけです。だけど、ドリフト予備軍だったボクは、いくらクルマが好きといっても運転できるワケがない。そこでボクがとった行動は、愛車のチャリンコをこいで、峠のドリフトを見に行くことでした。
 しかしドリ車に憧れる気持ちはどんどんエスカレートしていき、ついには両親を説得して岐阜県にある瑞浪モーターランドまで連れていってもらうことに。そこで迫力のあるドリフト走行を満喫していたんですよ。
 その後は、高校生になってもクルマの免許は取れないので、とりあえずバイクに乗って遊んでいましたね。バイク屋でバイトをしていたということもあって、エンジンをイジるのはお手のもの。50ccのスクーターをボアアップして60ccにしたり、ポート研磨をしてパワーアップさせたりしてそれなりに楽しんでいたんです。
 だけど、そんなときもドリフトへの憧れは持ち続けていたから、ドリキンこと土屋圭市さんの本を読んだり、VIDEO OPTIONの映像を見てひたすら勉強。カーレースゲームでもドリフト走行をしてシミュレーション!って感じで、とにかくドリフトする感覚を想像しまくってましたね。このとき、すでにボクの“頭の中”では理想的なドリフト走行は完成してました!(笑)

「ウチで働かないか?」のひと言がボク人生を変えた
 そんなこんなで高校3年生になり、ようやく免許を取得。速攻で念願の180SXを購入しました! 本当にうれしくって、ナントカを覚えたサルのように毎日がドリフト練習の日々。土屋さんの本で学んだ“ヒール・アンド・トゥ”や“荷重移動”などのキーワードを頼りに、我流ながらも練習の虫になってましたネ。(笑)
 そんな日々の猛練習である程度自信をつけることができたので、運転暦はたったの3ヵ月だったけど思いきってサーキットデビュー! その日にサーキット1周、すべてのコーナーをドリフトでつなげて走れたのは自分でもビックリしたなぁ〜。
 その後、D1ドライバーの黒井さんと一緒に走行会にいくようになり、的確なアドバイスがもらえたことでドリフトテクニックはさらに上達していったんです。そして19歳のとき(免許を取ってから1年半後)自動車雑誌主催のドリフトコンテストに参加したんだけど、またまたビックリ。なんと、初参加で優勝しちゃたんです!!
 時は流れて21歳のとき。走行会で走っているボクに目をつけてくれたのが、今勤務しているGPスポーツのフュージョン駒形こと駒形社長でした。ボクの走りを認めてくれて、なんとエアロパーツの協賛をしてもらえるようになったんです。それからは走行会にいくたびに、結果を報告するというセミプロ的(?)なドリフト生活に突入。そして2003年、23歳のとき。「ウチで働かないか?」って社長に声をかけてもらい、生まれ故郷の大阪から新潟への引越しを決めたんです。
 というわけで、現在はGPスポーツで働きながら、トラストのワークスドライバーとしてD1グランプリで戦っていますが、D1ドライバーという肩書きを持ってから、ボクのドリフトは以前とはちがい落ち着いた走りになってきたんですよ。
 というのも、昔はベッタベタ車高のゴールド180SXで“ただ楽しく走れればいい!”とか“目立ってなんぼでしょ?”って思ってたんです。その頃、名阪サーキットをメインに走ってたんですが、いつも豪快(強引!?)に攻めまくっていただけでしたからね。そりゃあ派手なクラッシュも多かったですよ!!
 あの頃は単に趣味としてドリフトをやっていたからそれでもよかったんだけど、今はプロとしてやっている以上そうはいかない。それは“結果”が必要だからです。
 だから、D1ドライバーとして走るようになってからは、走り方が大きく変わったんですね。勝ち負けのある世界だから、どうやったら勝てるのかをシビアに考えながら走らないといけないし、メインスポンサーである“TRUST”の看板だってすごく大きなプレッシャーですよ。でも、常にトップレベルの領域で走っていたい! という気持ちがあるから頑張れるんです。

ボクのプライベートは意外にも‥‥
 子供の頃、休日になるとボクの両親は決まって景色のいい場所に連れていってくれたんですよ。そんな幼少期のホンワカ暖かい想い出がいまでもあって、家族とのドライブは自然と景色のいい場所へと足が向いちゃうんです。温泉に行ったり、買い物へ行ったりするときも、かならず家族みんなで行動する仲良し一家なんですよ。
 それと、チョッピリ恥ずかしいんだけど告白しちゃいます! たま〜に、たそがれたいときはひとりで星空を眺めに行くんです。BGMにはドリカムのなかでも、とくにお気に入りの“時間旅行”を流しながらね。さらに、普段は絶対に飲めない缶コーヒーを口にしたりして‥‥。誰にでもあるでしょ? そんなときって。(あー、恥ずかしい 笑)

これからはどんどんアピールしていきますヨ!
 いままでのクルマ人生でいちばん印象に残っている1戦は、2005年のD1グランプリ第6戦、富士スピードウェイでの勝負ですね。準決勝でRX-7の末永正雄くんと対決したんだけど、お互い何のかけひきもせずに、すべての力を出しきっての勝負でした。それは走っている本人たちだけじゃなく、きっと観ているお客さん達にも伝わったはず。
 結果、その勝負には敗れてしまったんだけど、すごくスカッとした気分の1本でした。もちろん優勝したいっていう気持ちは強いけど、それだけが目標ではないんです。またあのときのような真剣な中での爽快な走りをしてみたいですねー。
 それと最後にアピール! ボクって無口で冷静な感じに見られてるっぽいから、これからはどんどん目立っていこうと思っています。いままで以上の熱い応援、ヨロシクね〜!
TRUSTの水色のS15シルビアに乗る川畑真人は、2002年第4戦からD1に参戦。ドリフトの姿勢を崩したくないという信念から、コースをはずれてもドリフトし続けるので、解説のマナピーに「そこはコースじゃな〜い!!」と絶叫されたのは有名な話だ。
普段の川畑選手は、新潟県にあるGPスポーツのアンテナショップ“Gallery(ギャラリー)”で、パーツ開発のテストドライバーやデモカーの整備、クルマの納車など、マルチに仕事をこなしている。
D1ドライバーとしての視点から、パーツ開発にも積極的に参加。GPスポーツの新製品「G-MASTER SCVブレーキパッド」の開発にも携わった。
いまでは水色のTRUSTカラー、S15シルビアのドライバーというイメージが強いかもしれないが、D1ドライバーになる前は、名阪サーキットで大暴れしている“ゴールドの180SX”で有名だった。
川畑選手の意外な一面は “PUMA”シューズへの熱いこだわり。お出かけ用、仕事用があるのはもちろん、レーシングシューズもPUMAを指名買いするという熱狂ぶり。「なぜだかわかんないけど、物心ついたときから好きだったんです。PUMA以外の靴は絶対に履きません!」とのこと。
川畑真人選手からプレゼント!
このページをご覧の方に、TRUSTの川畑真人選手のサイン入り「Tシャツ」を3名様にプレゼント!
メールに、住所・氏名・年齢・電話番号と、川畑選手への応援メッセージを添えてドシドシ応募してね。

応募期間:平成18年10月1日(日)〜10月31日(火)

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関連リンク
・JDM-OPTION D1グランプリ速報
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