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メンテナンスDIYムービーガイド From JDM-OPTION[2006.05]
メンテナンスDIYムービーガイド
ブレーキパッド交換に挑戦
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止まらなくなるその前に
定期的なチェックを忘れずに!
1トン以上もある鉄のカタマリであるクルマを止めるのがブレーキの役目。そのカナメであるブレーキパッドが磨耗してしまうと的確なブレーキングができなくなるばかりか、とっさのブレーキング時に“効かねぇ〜”なんてことになるぞ。パッドの肉厚が新品時の半分以下になったらボチボチ交換の合図。「まだまだ使えるでしょ」なんてケチッていると危険だよ。というわけで、ここではフロント片押し1POT、フロント対向4POT、リヤ片押し1POTキャリパーが装着されているクルマのブレーキパッド交換方法を伝授していこう。
フロント・対向4POTキャリパー
ブレーキパッド交換編
フロント・片押し1POTキャリパー ブレーキパッド交換編
作業難易度 ★★☆☆☆
作業時間 1時間〜1時間半
メンテナンス周期 2万km〜3万km毎
(使用状況によって前後)
サンプル車両 スターレット(EP82)
※作業工程は映像、写真でわかりやすいようにリフトアップして行っています。
今回使った工具
ジャッキアップをしてタイヤ&ホイールをはずしてしまえば、あとはディスクブレーキピストンツール(写真右:キャリパーのピストンを押し戻す工具)と12mmのメガネレンチ、#80前後の紙ヤスリを用意すればパッドの交換作業ができる。
DIY作業スタート!
ムービーでチェック!
※ムービーをご覧になるには「Macromedia Flash Player 8」が必要です。持っていない方はこちらから。
ポイント解説
ブレーキパッドを交換するには、まずはホイールをはずすんだけど、先にジャッキアップをしてしまうと、ホイールナットを緩めようとしてもタイヤがまわってしまい手がスッポ抜ける。まずホイールナットを少しだけ緩めてからジャッキアップをするのが正解だ。
キャリパーは12mmのボルト2本で固定(EP82の場合)されている。整備するひとからみて、裏側にボルトの頭がくるので、緩める回転方向を間違えないように注意しよう。
厚みのある新品ブレーキパッドを入れるために、ディスクブレーキピストンツールを使ってブレーキのピストンを押し戻す。この専用工具を持ってないからって、ウォーターポンププライヤー等で無理やり作業するとピストンやダストシールを傷つけてしまうことがあるのでオススメできません!
ブレーキパッドを組み付ける前に、#80程度の紙ヤスリ、もしくは目の細かい棒ヤスリでパッド面の角を軽く落としておく。ローターに対して回転方向となるパッドの左右はもちろん、上下側も落としておけばローターとの馴染みが良くなるゾ。
ブレーキパッド交換が終わったら、手ごたえ(足ごたえ?)があるまでブレーキペダルを何度か踏み込む。こうすることで押し広げられて奥まっているブレーキピストンを適正位置まで戻すことができる。この作業を忘れると走り出して一発目のブレーキが効かないことがあるので、注意してくれ。
最後にブレーキフルードが「MAX」レベルまで入っていることを確認。もし足りなかったり多すぎたりした場合は、フルードの継ぎ足しor吸い取り作業をして調整しよう。
ゴッズ中村の知恵袋
ブレーキホースを
傷めないための工夫
キャリパーを固定している2本のボルトをはずすとキャリパーが宙ぶらりんになってしまい、ブレーキホースに負担がかかる。そんな時には針金や写真のようなS字フックを流用してスプリング等にぶら下げておけばOKだ。
キャリパースライドピンの
動きをスムーズに!
片押し1POTキャリパーの場合、ブレーキパッドが減るにしたがってキャリパー本体がスライドピンによって移動する仕組みになっている。そのスライドピンはグリスによって潤滑され、ゴムブーツでカバーされている。このブーツをめくって、耐熱シリコンスプレーを吹いておけばスムーズな動きを長期間キープすることが可能だゾ!
今回使用したブレーキパッド
ローター適正温度域150℃〜800℃の
サーキットスペックブレーキパッド!
ENDLESS
CC-R
価格: フロント用 2万9400円
リヤ用 2万8350円
フロント用/リヤ用セット
5万2500円

“R”の称号を与えるために追求された新開発のセラミックカーボンメタル材を採用。サーキット走行で重要な耐フェード性、コントロール性の向上、ローター攻撃性の低減を実現。サーキットでの熱い走りに応えてくれるブレーキパッドだ。

ディスクブレーキパッド交換の必需品
キャリパーピストンを押し戻す
ブレーキパッド交換の必需品!
ASTRO PRODUCTS
APディスクブレーキ
ピストンツール
価格:5180円

ディスクブレーキパッド交換時に、キャリパーピストンを押し戻すための専用工具。ブレーキパッドをはずしたあと、この工具を装着してハンドルレバーをまわすことでプレートが開き、ピストンが押し戻せるという仕組みになっている。

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リヤ・片押し1POTキャリパー ブレーキパッド交換編
作業難易度 ★★☆☆☆
作業時間 1時間〜1時間半
メンテナンス周期 2万km〜3万km毎
(使用状況によって前後)
サンプル車両 RX-7(FD3S)
※作業工程は映像、写真でわかりやすいようにリフトアップして行っています。
今回使った工具
キャリパーピストンをまわして戻すためのブレーキピストンキューブをT字レンチに装着したもの、キャリパー本体を固定しているボルトを緩める17mmのメガネレンチ(FD3Sの場合)、パッドの角を取る棒ヤスリ、ブレーキローターを磨く#80番程度の紙ヤスリを用意しよう。
DIY作業スタート!
ムービーでチェック!
※ムービーをご覧になるには「Macromedia Flash Player 8」が必要です。持っていない方はこちらから。
ポイント解説
新品ブレーキパッドとブレーキローターの馴染みをよくするためには、ブレーキパッドの面取りが必要。#80番前後の紙ヤスリでパッドの面取りをしてもOKだけど、棒ヤスリを持っているならそれでも可能。削る量は“つまようじ1本分”程度の量で十分だ。
リヤキャリパーのピストンをまわして戻すタイプの車種の場合。ラジオペンチやプライヤーで代用することもできるけど、チョットでもミスるとゴム製のピストンシールを破いてしまうことがあるので決して真似しないように。正しくは右側の写真、ブレーキピストンキューブを使うことだ。
リヤブレーキ用のパッドの裏側にはポチンとした出っ張りがある。この出っ張りがブレーキピストンのくぼみとピッタリはまるように、ピストンのネジ込み具合で位置を調整しよう。
FD3SやAE86など、リヤブレーキとサイドブレーキを兼用している車種は、パッド交換が終わったらサイドブレーキのアタリを出す。サイドブレーキの引きしろに、しっかりと“引き応え”が出るまで、サイドブレーキレバーを何度か上げ下げしよう。
ゴッズ中村の知恵袋
異音の発生を未然に防ぐ
テクニック
“キーッ”というブレーキパッドの鳴きを抑制するのに“パッドグリス”というアイテムがある。これをパッドの裏側に塗るのではなくキャリパー側に塗れば、無駄にハミ出すこともなくキレイに組み付けられるぞ。
今回使用したブレーキパッド
ストリートでの性能を特化させた
スポーツブレーキパッド!
ENDLESS
CC-A
価格:リヤ用 1万6800円

セミメタリック系材質の大きな特長であるペダルタッチの良さを最大限に生かしたストリート専用のブレーキパッド。低温時に弱いとされる制動力を改善することで、常温から鋭い制動力を発揮。ローターへの攻撃・ダスト量・鳴きともに比較的少なめで、ハイパワー車や重量車のユーザーにもオススメだ。

リヤブレーキパッド交換の必需品
キャリパーピストンをまわして戻す
リヤパッド交換の必需品!
ASTRO PRODUCTS
APブレーキ
ピストンツール
価格:850円

リヤディスクブレーキのパッドを交換する時に、キャリパーピストンをまわしながらピストンを押し戻すための専用工具。3/8のレンチなどに装着して使う。

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フロント・対向4POTキャリパー ブレーキパッド交換編
作業難易度 ★★☆☆☆
作業時間 1時間〜1時間半
メンテナンス周期 2万km〜3万km毎
(使用状況によって前後)
サンプル車両 RX-7(FD3S)
※作業工程は映像、写真でわかりやすいようにリフトアップして行っています。
今回使った工具
ジャッキアップをしてタイヤ&ホイールをはずしたあとは、ディスクブレーキピストンツール(写真右上)、ラジオペンチ、プライヤー、マイナスドライバー、棒ヤスリと#80前後の紙ヤスリを用意すれば4POTキャリパーのブレーキパッド交換作業ができる。
DIY作業スタート!
ムービーでチェック!
※ムービーをご覧になるには「Macromedia Flash Player 8」が必要です。持っていない方はこちらから。
ポイント解説
RX-7(FD3S)のフロント4POTキャリパーの場合、まずはパッドピンを止めているピンクリップをはずす。
するとパッドピンがフリーになるので、パッドピンが引きぬけるようになる。
そしてブレーキパッドを押し広げているパッドクリップをはずすとブレーキパッドを取りはずすことができる。
ちなみに、純正ブレーキパッドの裏板部には“シム”と呼ばれる鳴き防止&断熱のための薄い金属板が2枚入っている。これが入っているとペダルタッチにダイレクト感がなくなるので、今回は取りはずすことにした。
4POTキャリパーのピストンを押し戻す場合は、ピストンのどれかひとつでも押し損じがあるとそのピストンが飛び出してしまうので注意。すべてのキャリパーピストンを“同時”に押し戻さないといけない。
さて、いよいよ新品ブレーキパッドの装着となるわけだけど、その前に“面取り”作業が必要になる。ENDLESS・CC-Aパッドの場合、ローター回転方向となるパッド面はすでに面取り済み。ローターの上下方向の面取り量は写真(左)くらいでじゅうぶんだ。
ゴッズ中村の知恵袋
ブレーキパッドピンの
磨耗にも注意すること
ブレーキパッドを支えているブレーキパッドピンも、長いあいだ使っていると磨耗して部分的に細くなってしまうことがある。パッド交換のたびに必ずチェックして、磨耗や変形をしていたら新品に交換しておこう。
ブレーキローターの黒ずみを
キレイにとってあげよう
ブレーキローターにうっすらと付着している黒い膜のようなものはカーボンスラッジ。カーボンが付着したままだと新品ブレーキパッドを装着しても、完全なる効きは期待できない。#80番程度の紙ヤスリでローター表面をサッとヤスって、ローターの地を出してあげよう。
今回使用したブレーキパッド
ストリートでの性能を特化させた
スポーツブレーキパッド!
ENDLESS
CC-A
価格:フロント用 1万6800円

セミメタリック系材質の大きな特長であるペダルタッチの良さを最大限に生かしたストリート専用のブレーキパッド。低温時に弱いとされる制動力を改善することで、常温から鋭い制動力を発揮。ローターへの攻撃・ダスト量・鳴きともに比較的少なめで、ハイパワー車や重量車のユーザーにもオススメだ。

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