ENDLESS TYPE CC-Rg From OPTION2 TOP > web マガジン > パーツテスト バックナンバー > ENDLESS TYPE CC-Rg

CC-Rgは“CC-Rとは味付けのちがうセラミックカーボンメタルのレーシングパッド”という位置づけ。今後もCC-Rは併売される予定。CC-Rはボディを軽量化していたり、大容量ブレーキキットを装着したハイパワーチューニングカー向きで、CC-Rgはハイパワーなんだけどブレーキはノーマルというチューニングカー向きと考えればいいだろう。

価格 ○フロント3万1500円/リヤ2万9400円 対応車種 ○JZA80/SXE10/AE86/BNR34/BCNR33/BNR32/ER34/Z33/S15/PS13/SE3P/FD3S/AP1/DC5/DC2/EP3/EK9/EK4/GDA/GC8/BH5/BG5/CT9A/CN9A
サーキットアタックで「コントロールしやすい」「耐フェード性能が高い」などの定評を持つ『エンドレス CC-R』。コイツを凌駕する温度特性とスピードスプレッド性能を持つパッドが、新発売となる『CC-Rg』なのだ。
キャリパーキットの1/10で買える
超高性能オールマイティパッド!  
『CC‐Rg』は、その商品名から連想できるように、ストリート〜サーキットまで幅広いシチュエーションで使用できる『CC‐R』の進化版という位置づけのパッド。
「えっ、CC‐Rよりもいいんっスか?」と聞きたくなるひとのために、インプレッションをまじえつつ、どんなパッドなのかを紹介しよう。
 まず、CC‐Rgの素材はCC‐Rとおなじ“セラミックカーボンメタル”。でも、その配合比率によってパッドの味付けを変えているんだ。パッドを製造する工程もCC‐Rとほぼおなじだという。
 じゃ、どういうふうに味付けが変わっているのか。これが実に単純明快。答えは「軽量化をあまりしていないのに、エンジンのパワーをあげているチューニングカーにマッチする味付けにした」ということなのだ。
 というのも、軽量化せずにパワーアップしているチューニングカーは多いけど、そのなかで大容量ブレーキキャリパー&ローターキットを装着しているクルマはごくごくいち部。ほとんどは純正キャリパーか、少しサイズの大きい他車種のキャリパーを流用しているんだよね。
 CC‐Rgは、そんな大多数のいまどきのチューニングカーにベストマッチ。ストリートから本格的なサーキットアタックまで、幅広い温度域で使えるパッドだ。
 さて、CC‐Rとのちがいをもっと具体的に説明すると
(1) 適正ローター温度域が50〜800℃までと非常に幅広いこと(CC‐Rは150〜800℃)
(2) 60km/hからのブレーキングも200km/hからのブレーキングもほぼおなじペダルタッチでおなじ減速Gが得られること
(3) 摩擦係数がCC‐Rよりも高いこと(CC‐Rg:平均0.40〜0.45μ CC‐R:平均0.35〜0.42μ)
の3つ。理想のブレーキパッドに仕上がっているみたいだ。
 さぁ、実際のところはどうなのか? 早速ブレーキに厳しいコースと言われる筑波サーキットTC2000で、ガレージザウルスによってハイチューン(約725ps)されたBNR32に装着し、インプレをとってみよう。BNR32といえば重量級の代名詞。CC‐Rgがターゲットとしているクルマにピッタリなんじゃないかな。テスターはごぞんじターザン山田と、直前までずーっとCC‐Rを使っていたこのGT‐Rのオーナー・柳原さんだ。
     
  ターザン山田のIMPRESSION  
 CC-Rは筑波のタイムアタックでよく使われるパッドで、オレも慣れ親しんでいるんだけど、そのCC-Rとのちがいは“効き方”だろうね。
 CC-Rはブレーキペダルを踏むほどにグググッと減速Gが強くなるカンジで、CC-Rgはブレーキペダルを一定にしていてもきちんと減速するというカンジ。どちらのパッドもペダルを通じて減速感が伝わってくるから、最終的には“好み”の問題だろうね。
 なんて言うのかなぁ、CC-Rgはペダルを踏んだ初期はCC-Rと似たタッチなんだけど、ペダルを長い間踏んでいると自然に摩擦係数が立ち上がってくるようだ。自分が思っているイメージよりも効くカンジかな。たぶん、減速Gをブレーキの踏力で稼ぎ出す乗り方のひとよりも、マスターバックのアシストに慣れて一定のブレーキングをするひとに向いているパッドだと思うよ。
 今回のテスト車両は、キャリパー&ローターもエンドレスの大きいモノに換わっていたけど、たぶんノーマルブレンボキャリパーのままで性能はじゅうぶんだよ。400ps以上出していて、軽量化されていないGT-Rだったら、コントロール性能や効き具合なんかもバッチリかもしれないよね。
 
ターザン山田が気にしていたのは、コーナーにブレーキを残して進入する場合のコントロール性能。テスト車両はエンドレスレーシング6&4という、大容量ブレーキキットがついていたので「CC-Rのほうが若干コントロールしやすい」という評価だったけど、「ノーマルブレーキキャリパー&ローターだったら、評価は変わりそうだ」とも言っていたぞ。
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GT-Rオーナー
柳原さんのホンネを直撃!
 ボク的にはCC-RよりもCC-Rgのほうがあつかいやすかったですね。ペダルを踏んだ瞬間からロックするような減速Gが生まれるというよりは、じょじょにグググググッとくるカンジ。タイヤがロックすることもなかったですし、ひじょうにあつかいやすかったです。
 また、鳴きもCC-Rよりも少ない感じがしましたね。価格的にはCC-Rよりも約2000円高くなるそうですけど、私の好みからするとプラス2000円の価値はじゅうぶんあると思いました。
上がCC-Rで下がCC-Rg。見た目を比べてみたんだけど、CC-Rは角が落とされているくらいで、ちがいはほとんどわからない。もちろん、ちまたで話題のアスベストは使われていない安全なパッドだよ。
  メーカーからひとこと CC-Rgには、レーシングユースの『RF-650』というブレーキフルードが推奨となっている。WRCやF1でも使用される、DOT5相当の高性能フルードだ。(500ml:3150円)。
 どのスピード域からブレーキを踏んでも、同じような減速Gが得られるのが、このCC-Rgの特徴です。とくに超高速域からのブレーキングに慣れていない方であれば、ひじょうにハイレベルなブレーキングができると思いますよ。
 また、適正ローター温度域も50〜800℃と幅広く、WRCではターマックで実際に使われていたパッドです(ちなみにヨーロッパツーリング選手権などでも使われています)。快適装備は、はずしたくないけどブレーキキットまでは手が出ない、でもブレーキの安心感が欲しい、という方はぜひ試してみてください。
エンドレス 吉田さん
  問い合わせ:エンドレスアドバンス 0267-68-6888 http://www.endless-sport.co.jp/
取材協力:ガレージザウルス 048-855-1530 http://g-saurus.com/
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