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三菱 ランサーエボリューションX From JDM-OPTION [2008.2]
気になる新型車の実力チェック!
試乗レポート
三菱
ランサーエボリューションX
MITSUBISHI LANCER EVOLUTION X GSR
SPECFICATIONS
エンジン:直4 2リッターDOHC24バルブ
(206kW[280ps]/6500rpm)
(422N・m[43.0 kg・m]/3500rpm)
駆動方式:4WD
トランスミッション:5MT
全長×全幅×全高:4495mm×1810mm×1480mm
車両重量:1520kg
価格:349.545万円 (GSR)
370.545万円 (GSR High Performance Package)

最強のオン・ザ・レール感覚が味わえる
三菱自動車公式サイト
ムービーレポート
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ステアリングをきったらあとはアクセルを踏み込むだけ
 ボクがはじめて乗ったランエボは、たしかランエボIVだった。その強烈なエンジンパワーとカミソリのようによく切れるハンドリングには、本当にビックリしたことを今でもよく覚えている。そのときボクの愛車はS13シルビアだったんだけど、ランエボのあまりの性能の高さを知って以来、ボクはどんなステージでもランエボを相手にするのをやめようと思った。
 もう速いとか遅いとかじゃなくて“強い”。それが、ランエボに対するボクのイメージだ。峠道に行って、獲物を狙っているかのようなランエボを見かけても、見えないふりをして無視。負けるのがわかっているんだから‥‥。というのが、ランエボに接するボクのスタンス。
 ランエボを他車と比べるのはあんまり意味のないことだと思う。気になるのは「どれだけ強くなっているか?」だ。で、最新のXはどうか? 結論からいうと、すばらしい出来です。グッジョブ!
 なにがすごいかって、進みたい方向にハンドルを切ってアクセルを踏むだけで、まるでレールの上を走るかのごとくしっかりとラインをトレースして曲がっていくことだ。
 たしかに、いままでのランエボだってそうだった。前後のトルク配分を変化させて曲がりやすくする「ACD」はいい仕事をしていたし、後輪左右のトルク配分を変えて旋回性能を高める「AYC」も文句の付け所がないくらいよくできたメカだった。だけど、Xはラインをトレースする性能が、さらに進化している。
 タイヤのグリップがどうだこうだなんて、細かいことなんて考えなくていいし、心配する必要もない。ボクの次元なら微妙なアクセルワークも不要だ。ただ“普通”にステアリングを切るだけで、クルマがちゃんとコーナリングラインをトレースしてくれるのだから。
大きなリアスポイラーは相変わらずだが、ブリスターフェンダーの形状はずいぶん滑らかになった。ボディサイズは全長5mm、全幅40mm拡大。そしてホイールベースが25mm、トレッドは前後とも30mm増えている。つまり、車輪はよりふんばるようになった。 撮影車両は、メーカーオプションのBBS鍛造軽量アルミホイールを履いている。「ハイパフォーマンスパッケージ」を選んでいるので、タイヤも標準装着品よりハイグリップの「ADVAN A13A」にアップグレードされている。サイズは4輪とも245/40R18 93W。
インパネの基本デザインはベースになっている「ギャラン フォルティス」と共通だが、メーター、ステアリングホイール、加飾パネルなどはエボ専用品。ステアリングホイールは365Øで、ステアリングをまわす際の引っかかりをなくす凹凸のないステッチを採用している。 スピードメーターは、300km/hまでカウント。大きな文字とシンプルな目盛りは、もちろん見やすさを狙ってのことだ。中央には液晶ディスプレイを備えているが、写真はS-AWCの「ヨーモーメント制御」と「センターデフのロック率」を表すグラフを表示している。
ステアリングスポークにS-AWCのモード切り替えスイッチを用意。トルク配分を後ろよりにしてハンドリングをシャープにする「TARMAC」、フロントのトルク配分を増やしてトラクションを高める「GRAVEL」、車体を安定させる「SNOW」の3つのモードを走行中も切り替え可能だ。 前後の重量配分を適正化するため、バッテリーとウオッシャータンクはリヤシート背もたれの後ろにレイアウト。ラゲッジルームは多少狭くなっているが、それよりも運動性能向上のほうがメリットは大きいだろう。
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