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三菱 ランサーエボリューションX From JDM-OPTION [2008.2] |
信じられないくらい速いのに驚くほど乗りやすい! |
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走りの衝撃がすごかったのでその話ばかりになってしまったけど、エボXにはトピックがたくさんある。まず外せないのは、ボディが新型になったということ。ランエボVIIからIX MRまで続いたボディに別れを告げ、Xのボディはオールニュー。ボディ剛性だけが進化の物差しではないけれど、ボディ剛性はIX MRに対してねじりで40%、曲げで50%アップ。じゅうぶん硬かったボディが、さらに硬くなっている。 そしてこのボディ剛性アップはサスペンションにも影響を与えていて、サスペンションの味付けはいままでよりも“しなやか”になっているのだ。足の味付けを言葉にすると、「ガッツンガッツン」ではなく「シャ〜プ」くらいのニュアンス。特にオプションでハイパフォーマンスパッケージ(ビルシュタインのダンパーとアイバッハのスプリング)を装着した車両は、動き出した瞬間におもわず「乗り心地いいですね」と口にしてしまったくらいだ。しなやかになった理由は、ボディを硬くしたから。サスペンションで踏ん張らなくてもスタビリティを保てるのだ。 |
それからもうひとつの大きなニュースは、ついに初代ランエボから受け継がれていた4G63エンジンにも別れを告げたこと。エボXのエンジンは「4B11」と呼ばれる新設計エンジンで、パフォーマンスはパワー280ps&トルク43.0kgm。チューニング時はアルミブロックの強度が気になるところだけど、相変わらずトルクフルなだけでなく、4G63に比べると高回転が気持ちよくなったのは予想外の収穫だった。シフトダウンをサボっても、3速3000rpmもまわっていればしっかりコーナーを立ち上がってくれる頼もしい心臓だ。 また、忘れちゃいけないのがトランスミッション。撮影車両は5速マニュアルだが、エボXは「TC-SST」と呼ばれる新世代の2ペダルミッションも用意している。 ちなみに撮影時、ボクはそんなに飛ばしているつもりはなかった。マージンをたっぷりとって、ゆっくり走っているつもりですらあった。しかし撮影後のカメラマンからの第一声は「すいぶん速かったけど大丈夫?」。そう、それが新しいランエボの実力なのです。 |
メーカーオプションの「ハイパフォーマンスパッケージ」を選ぶと、ビルシュタインのダンパーとアイバッハのスプリングが備わる。標準装着品(開発スタッフいわく「価格と性能のベストバランス」)よりもしなやかな味付けで、走行性能と快適性の両方が高まる逸品だ。 | ブレンボ製のブレーキは全車標準装備。そしてハイパフォーマンスパッケージを選ぶと、フロントディスクローターが2ピース構造になる(単体で1.3kg軽量化)。フロントローターのサイズは、先代よりも30Ø大径化した350Ø。 | |||
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラットで、リヤがダブルウイッシュボーンをベースにしたマルチリンク。ハイパフォーマンスパッケージ装着車は、フロントサスペンション同様に黄色いダンパーと赤いスプリングを組み合わせている。 | マニュアルミッションは5速。しっかり新設計で、シフトフィールもカッチリしている。先代に比べるとギヤが1速分少ないが、広いトルクバンドのおかげでワインディングを走る限り、不満を感じることは皆無だ。でも正直いうと、高速クルージング時はもう一段上のギヤがほしい。 | |||
ドライバーの意図を読み取って、ハンドルを切るだけでクルマはオン・ザ・レール。サスペンションだけでなく、クルマ全体で曲がっていこうとする特性はドライバーの腕を超えた異次元のハンドリングを楽しめるぞ。 | |
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