2005年、Xboxの演算性能をフルに使ったドライビングシミュレーターとして誕生した『Forza Motorsport』。タイヤメーカーから実在のタイヤのデータを取り寄せたり、F-1チームのエンジニアからアドバイスを受けるなど、ゲームの枠を超えた開発技術でリアリティを追求した。また、当時のゲーム界では表現しづらかった「実在するクルマがクラッシュによって壊れる」というシチュエーションも、各クルマメーカーに許諾を取り付けて再現。結果的に230車種を超えるクルマの収録を実現させた。
また、各種チューニングパーツもふんだんに用意され、クルマファンならではのカスタマイズを味わえるという部分にもこだわった。これは当時から受け継がれているコンセプトのひとつとなっている。
2007年にリリースされた『Forza Motorsport 2』はプラットホームをXbox360に移し、高性能なハードの特性によりグラフィックは飛躍的に進化した。その高い描写力はユーザーのみならず業界までもが震撼した。新たなコースが追加され、収録車種も340車種以上となった。
さらに、この2作目から収録されたカスタムペイント機能は、プレイヤーのオリジナリティをより強く表現することができるツールで、アニメのキャラクターを描いた"痛車"や"レーシングカーレプリカ"などが各ユーザーによって数多く制作された。
また、オンライン上でクルマの売買が可能になるなど大きな話題にもなった。クルマを操作するという要素だけでなく、クルマを「コレクションする」というカーゲームの新たな楽しみかたを生み出した名作といえる。
シリーズ3作目となる『Forza Motorsport 3』は2009年に発売された。収録車種はついに400車種を突破し、サーキットやコースパターンの数は100種類以上にもなった。
この作品のハイライトは、なんといっても「レースモード」が追加されたこと。静止状態から400mをいかに速く走るかを競う"ドラッグレースモード"や、ドリフトの美しさを獲得ポイントで競う"ドリフトモード"などが加えられた。ドライビングシミュレーターの要素だけでなくレースの趣向性も盛り込まれたことで、より深くカーエンターテインメントの世界を堪能できるようになった。
また、誰にでも楽しめるようにドライビングアシスト機能が追加され、新たなForzaファンの獲得につながった。